河童日記

暇つぶしです

相殺

梅雨入りしたにもかかわらず、ここのところいい天気が続いている。「お天道様が見ている」というのが何かしらの抑止力につながることが確信される天候である。お天道様云々が何故広まったのかについて調べてみると色々面白そうだと今ふと思ったが、本題からは外れるから、またいづれ書くことにしよう。今日触れたかったのは梅雨についてである。

梅雨は大嫌いである。雨ばかりで気が塞ぐし、ジメジメしていて陰気臭いし、良いことなど一つもない。水不足になっては困るから、仕方なく受け入れてはいるが、無いに越したことはない。一方、梅雨のおかげで夏が引き立てられるというのもある。夏の訪れを前に、一度梅雨によって気分を落としておいてから、夏を全身で感じてその高揚感を存分に味わうというものである。どちらにしても、私にとって梅雨は邪魔者もしくは前座に過ぎないのである。

とはいえ、ようやく梅雨にも許せるところが出てきた。紫陽花である。小さい頃は大して気にも留めず、地味な花だなあと思っていたところを、最近急にそれに魅力を感じるようになってきた。道路沿いに咲いている紫陽花をみると、まあ仕方ないと思えてくるのである。

四季のなかに梅雨という不届き者が紛れ込んでいるのを、自然も後ろめたく思ったに違いない。さすがに雨ばかりでは気も滅入ろう、ここにこの時期に似合う花でも置いておくから、といった具合であろう。よく出来たものである。